銀行員が、『3メガ銀大リストラ時代』を考察してみる。

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こんにちは。

いねだ(@antisalary)です。

10月29日の日経新聞に、
『メガ銀大リストラ時代』という記事が掲載された。


従来の銀行はかなり厳しい状況下に置かれている。

そこで、銀行員の視点から、
今後考えられる動き、
メガバンク以外の地銀、信金は
将来的にどうなっていくのかを
考察していきたいと思う。

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日経新聞の記事概要

みずほFGなど3メガバンクが大規模な構造改革(リストラクチャリング)に動き出す。

デジタル技術による業務効率化などで
単純合算で3.2万人分に上る業務量を減らす。

マイナス金利政策の長期化や人口減で
国内業務は構造不況の色合いが濃くなって来たためだ。
(日本経済新聞より)

外的要因

マイナス金利政策の長期化


2016年2月、日銀によるマイナス金利政策が始まった。

利ざや(貸付の利子による収入)を
主な収益源としていた銀行にとって
大打撃であり、ほとんどの銀行で
利益大幅減といった状況に陥った。

このマイナス金利が
予想以上に長引き、収益が悪化する中、
銀行のビジネスモデルを
抜本的に見直す必要性が求められたのである。

フィンテックの台頭


今まで銀行にはなかった新規参入が
近年、活発に行われている。


仮想通貨という強敵も現れ、
メガバンクを中心に対応を急いでいる状況だ。

銀行よりも利便性が高く、
低コストで運営しているため、
手数料も安く、銀行としては
1つの危機となっている。

銀行サイドとしても、
大手行を中心に対抗しているが、
今の人員を考えると
どうしてもコストがかさむため、
フィンテック企業に対抗できなくなっているのだ。

人口減


日本の人口は減少傾向にある。

そして、将来的にも
減っていくことが予想されている。


低金利の中、人口も減ることで、
従来の銀行のシステムのままでは、
預金量、融資、どちらも減っていくことは
明らかなのである。

内的要因

変化の乏しい古体質


かつて
「銀行は安定していて潰れない」
と言われていたほど、
外からの新規参入がなく、
殿様商売になっていた。

銀行間の商品の差はほとんどなく、
変化しなくとも、一定の収入が見込めていたのである。

↓↓銀行の古くから変わらないことの一つ、宴会芸について知りたい方はこちらの記事へ↓↓

あわせて読みたい▷『銀行の社員旅行で行われる余興(宴会芸)の実態。余興の強要はパワハラに当たらないのか。』

人員過剰

銀行は各地に支店を構えており、
各支店にある程度の人数がいる。

特にメガバンクは全国に支店を構え、
毎年数千人を採用するなど、
膨大な人件費がかかっている。

デジタルツールを駆使して
経営をスリムにしていくことが
求められている現代において、
銀行のビジネスモデルは
とっくに時代に遅れていたのだ。

業務の非効率さ


銀行業務は1つの案件のフローが
とにかく非効率である。

自分一人で業務を進めていくことは
不可能であり、役職者の検印や、
支店長、場合によっては本部の許可がないと
次の工程に進むことができず、とても時間と手間がかかる。

紙媒体で進めるものが多く、
いちいち印鑑を求められるし、
おそらく昔からほとんど変わっていないのだと思う。

  • アナログな作業に
    無駄な時間をかけていること

         

  • 体質の古さから
    無意味な決まりが多いこと


が非効率さを生んでいる。

今後予想される動き

銀行員の大量リストラ、支店減少

みずほ銀は、今後10年で、
人員を3分の1にまで削減することを
打ち出している。

支店も今後3年で
20〜30店舗削減していくとのことだ。

UFJは23年度までに9500人分、
SMBCは20年度までに4000人分の
業務量を減らすとのことである。

環境がさらに悪化すれば、
さらなる希望退職を募り、
さらに人員が削減されていくことが予想される。


正直、銀行の事務処理のほとんどは
人がやる必要がなくなっていると思う。


膨大な書類をミスがないか
チェックしたとしても、
人間である以上、必ずどこかで漏れがある。


複雑なオペレーション、財務分析、
出納機の扱いは、機械がやったほうが正確だろう。


これらの仕事は機械に取って代わることで、
大幅な人員削減、コスト削減、
ミスの低下が実現できるようになる。

そして、支店に来る客数も減ってきている。


来店客が減っているにもかかわらず、
支店を維持するのはコストが大きくなるだけだ。

客としても窓口を利用すると、
無駄に手数料を取られ、
お互いにとってメリットがない。


支店の存在価値はすでに
なくなってきている。

今後、支店の減少も加速していくだろう。

地銀、信用金庫の将来

メガバンクは資金力があるため、
デジタルへの移行に対する資金をまかなうことができている。


それでは資金力の乏しい
地銀や信金はどうなっていくのだろうか。

経営統合、合併はさらに進む

近年、マイナス金利や人口減の影響により、
単独でやっていくことが難しくなった
地銀、信金の経営統合や合併は加速している。


今後さらに加速し、
地銀や信金はどんどん減っていくことが予想される。


デジタル化についていけない地銀や信金は
今後さらなる苦戦を強いられることとなる。

デジタル化が進まないまま
従来の莫大な人件費、ATM維持費に加え、
事務作業の非効率さも変わらず、
処理の遅さが顕著になってくるだろう。

地銀、信金ユーザーの減少


若い世代の多くは、
都市銀やネット銀を利用する。

人口が都内に集中しており、
都心に多くある都市銀の方が
利便性が高いからだ。

対して、地方は人口が減少傾向にあり、
県内シェアトップの地銀でさえ、
収益に苦しみ、他行と経営統合する動きがみられている。


エリアを限定する地銀や信金は、
若者の地銀、信金離れと人口減により、
必然的にユーザーが減っていくのである。

地銀、信金の預金量の低下

特に信用金庫に言えることだが、
利用者に高齢者が多い。

高齢者世代もいずれ亡くなる時がくる。

高齢者世代が一気に亡くなった時、
預金が相続される形になるが、
おそらく信用金庫の預金の多くが
都市銀やネット銀へ流れていくだろう。

すると、信用金庫は
預金量が大幅に減る。

そして融資するお金もなくなる。

まずます単体でやっていくことが難しくなっていくだろう。

地銀、信金はいらなくなる?

来店しなくとも口座開設ができたり、
最近ではフィンテック技術により
スマホ1つで振り込みなどができるため、
銀行に来店する客は減少傾向にある。

現在見られる動きとしても、
維持費の高いATMの削減
来店客数の少ない支店の削減が行われている。

今後、メガバンクを中心に
銀行業務のデジタル化が進むことによって、
支店に行かなくともほとんどのことが
できるようになっていくだろう。

すると、メガバンクが支店を
構えていない地方でも
利便性の高いメガバンクやネット銀の口座を利用するようになる。


今まで家から近いという理由で使っていた
地銀や信金の口座をあえて持つ必要がなくなるのだ。


将来的には、
地銀や信金の利用者は減り、預金量も減っていく。



地銀や信金そのものの存在価値が無くなり、
残るのは都市銀とネット銀、
そしてフィンテック企業のみで
銀行業界は成り立つようになると私は考えている。

銀行は今までの慢心のツケが回ってきている

今回のような
メガ銀が大リストラに踏み切ったことは、
今まで変化をしてこなかった銀行に
ツケが回ってきたと言える。


変化に対応する力が乏しい銀行の弱さが
明るみに出た結果である。

フィンテックが現れたのも
最近とはいえ、少し前の話だ。

にもかかわらず、
銀行は既得権益を信じ込み、
大きな変化に対応できていなかった。

今の時代、銀行の力を借りなくとも
クラウドファンディングやICO、
VALUなど、様々な方法で資金調達ができるようになった。

ようやく銀行が動き出したが
手遅れ感は否めない。


銀行の存在価値は
明らかに下がってきている。


メガバンクも含め、これからの銀行は
かなり苦しいのではないだろうか。

↓↓銀行の実態、企業風土について興味を持った方はこちらの記事へ↓↓

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