「おかしいことをおかしいと組織で言うには、一人で食えるだけの自立が必要」という言葉から感じる、我慢の必要性。

こんにちは。

 

いねだ(@antisalary)です。

 

今回のタイトルは、
元サッカー日本代表監督で、
現在、FC今治のオーナーとして
活躍されている、
岡田武史さんの言葉である。

 

岡田武史さんと
サイボウズ代表取締役社長の
青野慶久さんとの対談の中から
拝借している。

 

この言葉から感じたことを書きたい。

 

人間が社会で生きる上での本質を突いている。

対談の中で、岡田さんは、

 


『若い方にとって、会社にたてついて、
給料がもらえなくてクビになる
のは怖いことです。
会社を辞めて、路頭に迷うことになったら
困りますから。一人で食えるだけの
力がまだない人に、
「正しいことは正しいと言いましょう」
とは言えません。
自分が食べるに困らないくらいになれるかが重要かなと。』

 

と述べている。

 


自分の言いたいことを発信していくためには
自分の力で稼ぐ力が必要であること。

 

そのためには一人で稼ぐことができるまでの
準備というのは必要になってくるということだと思う。

 

会社のいいなりになって
思ったことを言えない日々は
悔しいことであるが、
その日々を変えたいのであれば、
1人で稼ぐための準備、
その間の組織での我慢が求められる。

 

岡田さんの言葉から感じる我慢の必要性。

我慢というのは、


①会社を続けていくための我慢
②自分の力で生きるまでの我慢

大きく、この2つがある。

 

①の、会社を続けていくための我慢。

 

これは多くのサラリーマンが
実践していることで、
おかしいと思うことがあっても、
自身の安全のために
思っていることを押し殺して
組織に従う我慢のことだ。

 

いくら我慢しても
出世するかどうかといったところであり、
いつまでも意見を主張できない中で
組織に埋もれていく。

 


不自由な生き方を自分で選択していることになる。

 

②の、自分の力で食べるまでの我慢
というのは組織に属さなくとも、
企業に雇われなくとも、
1人で食べていける力をつけるまでの我慢のこと。

 


現実的に考えると、
1人で食べていける力をつけることは
誰にでもすぐにできることではない。

 

独立を試みて行動を始め、
実際に利益を生み出すまでには
それなりの時間がかかるし、
資金調達を試みても
多くの人は影響力が小さく
思うように調達できないだろう。

 


それまでの元手を確保しておくために、
会社以外の事業が軌道にのるまでの
準備期間に耐える我慢が必要になる。

 

「会社を続ける我慢」と、「1人で稼ぐまでの我慢」両方が求められる。

自分で稼ぐことに取り組みつつ、
その間、会社に残るための
先ほどに①に近い我慢が求められる。

 

そして、
『自分の意見を主張する』という、
本来の目的を見失うことなく、
②の我慢が求められる。

 

岡田さんの言葉には、
①と②両方の我慢する必要性
が盛り込まれているように感じた。

 

短期間で収益が出なくとも、
諦めてはいけない。

 

ここで諦めたら
一生没個性的な組織の中で
生きることになる。

 


会社で意見を主張したいのにできず、
辛い思いをしながら、
副業でも収益が出ないといった
板挟みになる時期が非常に辛い。

 


しかし準備もせず勢いで
思ったことを言って、
社内での居場所がなくなり、
会社を辞めることになると、
路頭に迷ってさらに辛い思いをするのは
あなたである。

 

だから一人で食べていけるまでの
会社に残るための我慢も必要になる。

 

染み付いた組織の風土を常に疑う気持ちを持とう。

体質の古い会社に入るほど、
「おかしい」と思うことに
頻繁に出くわす。

 


・上司が帰るまで
 意味もなく残業する。

・朝礼で社訓を言わされる。

・休日に行われる
 誰も行きたくない社内イベントに
 強制参加させられる。

 

それらのことに特に疑問を持たず、
真面目に従って会社に埋もれていく人は
一定数いるが、
そんな人は放っておいたほうが良い。

 

社内では優秀に見られるかもしれないが、
俯瞰してみればただ思考が停止している『無能』である。

 

彼らが優秀に見えたからといって
それを目指してはならない。

 

長く真面目に勤めるほど周囲が見えなくなり、
「おかしい」ことが「おかしい」と
思えなくなってくる。

 


あなたが本来目指すものを
絶対に見失ってはいけない。

 

サラリーマンの嫌な経験が糧になることも。

「おかしい」と正しい判断ができる人にとって、
おかしいことをを「おかしい」と言えず嫌々取り組み、
真面目に取り組む人と比べられて
上司にクズ扱いされることはとても苦しいだろう。

 

しかし自分の力で食べていく力がないうちに
逆らって勢いで会社を辞めると、
そのあとのほうが苦しいかもしれない。

 

だから会社で「おかしい」と思っても、
少しの我慢は必要になるのではないかと
私は考える。

 

そしてこの苦しい経験が、
あなたの本当の気持ちに火をつけ、
忙しくても、収益が出なくても
会社と副業の両立を可能にすることもある。

 

「絶対にサラリーマンを辞めてやる」
「絶対サラリーマンに戻るものか」

 

という気持ちは反骨心として
強い効果を発揮するだろう。

 

1人で食べていける力がつくと、自由度は大きく増す。

1人で食べていける力をつければ、
会社の中で逆らって、
仮に居場所がなくなっても、
辞めれば良いだけになる。

 

逆に自分に意見を主張して
会社が変わったのであれば
居続ければ良い。

 

つまり、
自分で稼げる状態になることで
自由度はかなり高くなるのだ。

 

だから岡田さんの


「若い人に正しいことは正しい
と言いましょうとは言えない。」

という主張は
本質を突いていると思ったし、
強く共感したのである。

 

軌道にのるまでの
少しの我慢、準備が必要になるということだ。

 

最後に

今、会社での不満が多いあなた。


・思ったことが言えない状況に我慢していないか。

・我慢すれば会社に報われると思っていないか。

・我慢して報われた人生が幸せだと思うか。

 


本来の自分を殺して
組織に埋もれては
奴隷と同じだ。

 

会社でおかしいと感じても言えない状況であれば、
会社に残るための我慢をするのではなく、
1人で食べていける力をつける努力と我慢に
力を注いでみよう。