【つみたてNISAで大損!?】「投資初心者が安易に始めるのはやめとけ」と思う理由。

こんにちは。

 

少しの間、記事を更新しておりませんでしたが、株価の暴落が凄まじいことになっております。

 

日経平均は2万円を割るどころか、15000円台を目指す勢いで急降下していき、NYダウも2万円を割ったりしました。

 

今までTwitter等で元気に個別銘柄の買い煽りをしていた方が急におとなしくなったりしている中、私もブログ更新が滞ってしまい、「退場したか」なんて思われた方もいらっしゃったかもしれません。

 

ですが、現時点では心配していただかなくても大丈夫です。

 

数十発あるうちの2~3発くらいはくらったかもしれませんが、無理に逆張ることなく、デイトレで取れるときは取ったりして、パフォーマンス的にはいつも通りです。

 

むしろこの荒れ相場の中でかなり逃げ腰なトレードをしていたので、余計なトレードが減り、普段よりうまく立ち回れているのかも知れません。

 

さて、ここ数年のアベノミクス相場の中で、資産運用の動きが活発になってきており、若年層や投資初心者の方が投資に興味を持ち始めていたかと思います。

 

そこで今回は、私がつみたてNISAを安易に始めるべきではないと考える理由について書いていきたいと思います。

 

それでは始めていきましょう。

 

つみたてNISAとは?


つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタート)。
つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。

金融庁HPより)

 

このような説明となっております。

 

要は、日銀の物価上昇目的や、銀行に預けてもほとんど金利がつかないとか、少子高齢化によって年金支給額も減少することが予想される中で、現金は市場に回して運用していきましょうという政府の狙いのもと、若年層や投資初心者の方が、投資を始めやすくするために設けられた制度です。

 

まだ記憶に新しいですが、「老後2000万問題」が話題になったり、近年、株価は上昇基調にあったことから、このつみたてNISAの口座開設数はスタートした2018年以降、増加傾向にありました。

 

つみたてNISAのメリット

 

①少額で投資ができる

つみたてNISAは名前の通り一定期間で決まった金額を積み立てていく、いわゆる「ドルコスト平均法」と言われる投資方法です。

 

毎月積み立てられる最低金額は金融機関によって異なるかも知れませんが、安い場合は毎月100円からでも投資ができます。

 

特徴としては、「指数が下がった時に安く、高くなった時に少なく購入できることで、リスク削減ができる」というところにあります。

 

②リスク分散をしながら投資ができる

金融商品には様々な種類があり、それぞれ値動きに特徴があり、金融商品によってリスクも異なります。

 

そのリスクを考慮した上で、毎月の積み立てが行われ、大きな損失を軽減することができます。

 

そのため、普段マーケットを見ていないような投資初心者でも、長期目線で始めやすいと言われています。

 

金融商品における「リスク」の意味合いは主に「不確実性」、つまり「値動き」的な意味で使用されることが多いです。
日常で使われるような、必ずしもネガティブに捉える意味合いではなく、「プラスにもマイナスにも変動する可能性がありますよ」といった意味合いです。

 

③最長20年間の非課税枠が設けられている

これがつみたてNISAの大きな特徴でしょう。

 

つみたてNISAは年間上限40万円までを積み立てることができるのですが、上限40万円までに対して得た利益や分配金は、非課税となります。

 

本来、投資で得た利益は20.315%の税金が取られてしまいますので、このメリットは非常に大きいと考えられます。

 

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リスク分散による積み立ての実績は??

では、昨今の暴落相場の中でのつみたてNISAの実績はいかがなのでしょうか。

 

つみたてNISAが始まったのは、2018年1月です。

 

日経平均の月足チャートで見ると、以下画像の緑枠で囲んだあたりが、つみたてNISA対象期間になります。

 

 

2018年の日経平均株価は、およそ20000〜24000円あたりですね。

 

今見ると、比較的株高水準にある時期に始まった制度のように見えます。

 

そして2019年もほぼ同水準で推移し、年末には24000円を試す高水準だったと記憶しております。

 

それが2020年1月以降、3ヶ月連続で下落し、3月には一時16000台をつけております。

 

日経平均16000円台というのは、およそ2016年頃の水準であり、俗に言う「トランプ相場」が始まりかけた頃の水準にまで下落したことになります。

 

また、つみたてNISAの強みでもある、リスク分散の効果はいかがなのでしょうか。

 

一般的に金や債権などは、株式と逆相関の動きを見せる特徴があるのですが、今回の暴落局面に関しては、金や債権などの安全と言われている資産も大きく下落しました。

 

損失の軽減効果は多少はあったのかも知れませんが、実質、リスクヘッジが機能していなかったことになります。

 

今回の暴落で感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、上昇局面であったり、金融市場が比較的安定している場合は、株式の動きに対して、金や債権の価格は逆の動きをします。

 

しかし、今回の暴落のような、金融市場が不安定な場面では、必ずしもそうとは限りません。

 

今回は株式が大幅に下げたにも関わらず、金や債権に関しても大きく下落しました。

 

全ての金融資産が軒並み暴落し、現金化が進んだことから、最終的にはドルが買われ、ドルのみが上昇するという結果になったのです。

 

ちなみに、ドルが急激に買われたのは下記画像の緑枠のあたりです。

 

一時101円台をつけてからの111円台まで急反発しました。

 

はっきり言ってこの値動きの激しさ、意味がわかりません。

 

このように、ほぼ全ての指数が暴落したことで、上昇局面の時に含み益が出ていた方は、当時の含み益の額よりも、現在の含み損の金額の方が大きくなっているのではないでしょうか。

 

積み立て投資は安定していると考えられていますが、弱気相場の場合は、「金や債権を持ってればヘッジになる」という単純な考えが通用するとは言い切れず、含み益より含み損の方が大きくなりやすいのです。

 

よって、昨今の株価暴落により、2020年3月時点ではやってる人全員が含み損を抱えているのではないかと推測しております。

 

「下落局面はチャンス」という考え方について

長期投資を行う上で、よく「暴落は買いのチャンスだ」と言いますよね。

 

その考え方については間違っていないと思います。

 

しかし、積み立てている資産が今までの水準に戻るのはいつになるのでしょうか。そもそも、元の水準やそれ以上の水準になると言い切れるのでしょうか。

 

今後、米国や新興国などはまだ成長の余地があるかと思いますが、日本について考えると、労働人口は減少していき、今回のような相場の中で経営難に陥ったまま戻ってこれない企業も少なからず出てくるのではないかとも思っております。

 

「過去データを見ると右肩上がりが続いているから今後も上がっていく」と考えるのはすこし浅はかかも知れません。

 

そして仮に現在の混乱が長期化すれば、さらなる下落の可能性があります。

 

「下落相場は買いだ」という単純な考えだけで、長期視点で相場を見る能力のない投資初心者が、下落局面でどんどん膨らんでいく含み損に耐えられるのでしょうか。

 

膨らむ含み損に耐えきれず、損切りをしてしまう方が一定数いるのではないかと思います。

 

つみたてNISAは確かにリスクを抑えられるが、どちらに転んでも学びがないので、リスクを取ってやるほどの価値はない

投資初心者が始める投資としては、最初から個別株を買うよりもリスクは圧倒的に下がると思いますので、つみたてNISAが悪いとは考えておりません。

 

しかし、長期で資産を運用するのであれば、その過程で何かしら学びたいとは思いませんか?

 

例えば個別株やFXなどで使える相場勘であったり、チャートを見て少し先の値動きを予測していくなど。

 

たしかに個別株投資やFXなどは、初めは多くの失敗を繰り返すことになると思いますので、長期積み立てよりはリスクが高まります。

 

しかしその中で様々なパターンや観点などを学ぶことで成長することができます。

 

それがつみたてNISAのように、何も考えずにただ決まった日に積み立てていくだけだと、せっかくリスクを取ってお金を預けているのに、投資から何も学びとることができないのです。

 

長期で積み立て投資をすれば、それだけ失敗した時の損失も大きくなります。

 

損して終わった上に、学んだこともないと言うのは、さすがにお金をドブに捨てている感覚に陥りませんか?

 

お金を増やすことについて、考え直してみよう

つみたてNISAの謳い文句として、「ほったらかし投資」なんて言う言葉を聞きます。

 

毎月無理のない金額を積み立てて、数年後に「気付いたらお金が増えていた」という結果が望ましいということですかね。

 

確かに理想としてはこのパターンが成功と言えるのでしょうが、そもそも、お金をリスクに晒しているにもかかわらず、それをほったらかすというのは根本的に間違っているような気がします。

 

長期目線で資産を運用していくのであれば、その時の相場に合わせて対応を見直す等の行動が必要なはずです。

 

そしてそれは、投資初心者にとって簡単なことではないのではと思います。

 

資産運用にはリスクが伴うこと、楽してお金が増えることはほぼないということを自覚することから始めましょう。

 

つみたてNISAは国主導の政策であり、もちろんうまくいく可能性はありますが、着実に増えていく保証はありません。

 

長期目線で積み立てていくならば、売却予定は非課税期間である20年間は基本的にはないのですよね?

 

さらにはちょうど20年後のタイミングで歴史的な大暴落がある可能性だってあります。

 

売却時に利益が出るかすらわからないにもかかわらず、「非課税だから」と安易に始めてしまうと、悪く言えば政府のカモにされているという解釈だってできます。

 

長期的な資産運用を検討している方はこれを機に、楽してお金を増やすと言う考え方を見直してみてはいかがでしょうか。

 

以上、私がつみたてNISAを安易に始めるべきでないと考える理由でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。