【銀行、信用金庫の営業】金融業界で、ノルマ未達の末路。

こんにちは。

 

今回は、銀行を中心とした、信用金庫、証券業界、保険業界など金融業界で、ノルマである数字に届かない場合にとられる措置について話そうと思う。

 

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金融業界のノルマの実態

民間企業の多くは営業担当が見込み先へ営業をかけて商品を売っていき、一定のノルマが存在するかと思う。

 


金融業界も例外ではなく、ノルマが存在するが、金融業界のノルマはとりわけ厳しい。

 

銀行では融資ノルマ、保険、投信ノルマ、カードローンやクレジットカードノルマなど多岐にわたる。

 

証券業界や保険業界においても多様なノルマが課せられているだろう。

 


支店ごとのノルマがあり、それが個人に振り分けられる。

 

金融業界のノルマが他業界と違って厄介なのは、『金融商品を売らなければならない』ということであり、顧客に対してメリットがあるとは言い切れない商品を中心に営業をかけて行かなければならない。

 

銀行や信用金庫では本業である『融資ノルマ』が存在する。

 

要は、取引先や新規先に「お金を借りませんか?」というセールスをしなければならない。

 

会社が成長段階にあり、これから設備を増やすであるとか、前向きな融資であれば問題ないのだが、それだけで毎月の融資ノルマを達成できるほど甘くはない。

 

ならば他の取引先に融資していくしかないわけだが、業績の良い会社は資金面に悩みはなく、簡単にはお金を借りてくれない。

 


逆に業績が悪く、お金を必要としている会社にも簡単にはお金を貸せない。

 

だから、銀行や信用金庫は『貸したくても貸せない』という板挟み状態になるわけである。

 

融資のみならず、各金融商品にノルマが存在している。

 

保険商品であれば、各金融機関で決められた、大したメリットがなく、最終的に元本割れするであろう保険商品を売らなければならない。

 

証券や投資信託なども、今後上がるかもわからないが、とにかく手数料を取るために売っていかなければならない。

 


金融業界のほとんどがこのようなセールスであり、『顧客が求めているもの、顧客に役立つ商品をセールスする』ということが基本的にはできないのだ。

 

にもかかわらず、膨大なノルマが課されているため、顧客よりも数字を優先して金融商品を売って行かなければならないというのが現実である。

 

ノルマに届かない人の末路

私たちは、上司に毎日何を何件獲得したか報告する。

 

というより、上司から「お前今日何件とった?」と聞いてくる。

 


0件だとわかっていて聞いてくることも多い。

 


成果がなければ「お前何やってんの?」とか夜遅くに「取れるまで帰ってくるな」とか詰められる。

 


これが毎日続いて精神的ダメージが蓄積し、精神を病む人も現れる。

 


多くの金融営業マンはお客様のために商品を販売しているというよりは、自分のノルマのため、上司に詰められないためにがむしゃらに働いているようにさえ感じる。

 

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支店ノルマに届かない場合の末路

私が目の当たりにしたのは以下の光景だ。

 

社内の新人に保険、クレジットカード強制加入

もしノルマを達成できなそうな場合、真っ先に狙われるのは社内の新人である。

 

新人が何に勧誘(というか強制)されるのかというと、保険やクレジットカード

 


比較的負担の少ない金融商品で新人に契約書を書かせ、入りたくもない生命保険やクレジットカードを契約させられるのだ。

 


今の生活だって危ういのに将来のために保険をかけるとか、全然メリットのないクレジットカードを作らせるなんて馬鹿げた話ではあるが、こんなことが行われているのが現状である。

 

ノルマのために自分の預金を定期預金や投資信託へ

貯金が少ない新人が定期預金や投資信託を始めるのは難しいが、ある程度年次の言っている人であれば、多少の預金がある。

 

そこで、ノルマに届いていない社員では、『自分の預金口座にあるお金を定期預金や投資信託に移す』という行為が行われていた。

 

私が1年目に遭った被害

実際、私も被害にあった。

 

1年目の時、私の支店では月払保険のノルマに届いていなかった。

 

そこである日、保険に入るよう打診される。

 


掛捨で終身払のがん保険に強制加入。

 

上司からは「金融業界に入った宿命だと思って」と言われ、強制的に契約させられることに。

 

自分がガンになることを賭けて保険料をいつまでも払い続けるのだ。

 

ちょっとしたギャンブルである。

 


それも自分が全く望まない商品で。

 

自分に不幸が起きない限り元本は返ってこない。

 

 

このようにメリットの少ない商品にノルマを課されており、誰も幸せにならないことを平気でやるのが金融業界の特徴である。

 

金融業界に興味のある学生に伝えたいこと

 

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金融業界に入って賢くお金を貯めたいと考えている学生がいれば、残念だがそれは難しい。

 

上記のようなことが平気で行われているためだ。

 

また、金融業界の営業は『知識よりも根性』である。

 


どんなに金融知識をつけても、顧客にメリットのない商品でノルマを達成できなければ報われることはない。

 


ノルマが達成できなければ上司から毎日罵倒され、さらには、ゼロに等しい金利である定期預金に自分のお金を預けなければならないこともあるし、いくつもの保険に入らされることもある。

 


場合によっては金融業界で働く人の家族にまでも影響が及び、不幸な人を増やしていくのである。

 

これが金融業界のリアルだ。

 

 


金融業界は外から見えてる以上に手口がドロドロしている。

 

私のように入ってから後悔して欲しくないので、金融業界に大きな期待を抱くのはやめよう。

 


そして日々ノルマや上司に脅かされ、顧客、時には知人をも傷つける業界であることを知っておくべきだ。