大学4年で留年したけど後悔はない。就職した今思う、メリット、デメリット。
こんにちは。いねだです。
大学の後期の期末試験が近づいてきている。
あなたは「果たして卒業できるのだろうか」「留年したら人生の終わりだ」と不安に思っていないだろうか。
私は大学4年で留年を経験し、5年間の大学生活を過ごした。
実際に留年して思うことは、留年しても人生は終わらないし、むしろ人生の中で最も良い時間を過ごせる期間だということ。
『留年したら人生の終わり』というのはただの思い込みである。
確かに「親不孝だ」「お前の将来は明るくない」とか、卒業と就職先が決まっているだけの同級生に言われるかもしれない。
しかし、周囲にそう思われても留年は決して悪いことではないと私は言い切れる。
今回は、実際に留年を経験した上で就職してみて、留年のメリット、デメリットを書いていきたい。
メリット
自分の時間が増える
大学を留年すると、周りの同級生は就職して働いているため、会う機会が減る。
すると一人の時間、つまり『自分の時間』が確保できるようになる。
労働以外の収入の得かたを実践できる
同級生は就職し、後輩たちも就活を始め、内定をもらい始める中、「このままで自分は良いのか」と焦りの気持ちが芽生えてくるようになる。
自然と「何かを始めなきゃ」と考えるようになるものだ。
とはいえ、留年している人は基本的に働きたくない気持ちが強いかと思う。
すると、働く以外の手段での稼ぎ方に興味が持てるようになってくる。
私は留年して、実際に株を始めるようになった。
お金が貯まる
友人たちは会社での労働、加えて会社での人付き合いに日々消耗することとなる。
留年した人は必然的に人付き合いが減る。
そして大学生の大きな出費である飲み会の回数が減るため、出費が少なくなる。
留年するとサークルにも籍を置かない、ただの学生となるのだ。
お金の使い道がかなり自由になり、好きなことに使えるし、貯めようと思えばほとんどを貯金に回すこともできるようになる。
やり残したことを実践できる
あなたは学生時代にやり残したことはないだろうか。
おそらく、ないという人はいないかと思う。
私はもっといろんなところへ旅行に行ったり、バイト以外の方法でお金を稼ぐことを実践したり、曲を作ったりすればよかったと思っている。
しかし、週に複数回のバイトやサークル活動によって、意外とまとまった時間を確保するのが難しい大学生。
留年するとお金の使い道が減るのでバイトの回数は減らせるし、サークル活動もなくなることから、やろうと思えば何でもできてしまうのだ。
私は留年したことで、先ほど述べた株式投資に加え、バンドに誘われ、音楽活動を始めることとなった。
これらは就職した今でも続いており、私なりに夢を持つことができている。
もしストレートで就職していたら、今の自分はないのではないかと考えている。
家族との時間を過ごせる
私は留年した年の夏休み、7年ぶりくらいの家族旅行に出かけた。
大学の4年間で行くことも可能ではあるが、私の場合、サークルの付き合いやバイトなどでなかなか行くことができなかった。
控えめに言って、家族旅行はとても良い時間だった。
就職してしまうと、スケジュールが合わせられなかったり、短い休みで他の用事が出来てしまい、家族旅行に出かけることが不可能に近くなってくる。
留年した期間を使って、家族旅行の良さを改めて感じてみるのも良いと思う。
デメリット
就活では留年理由を必ず聞かれる
留年した状態での就活は思っている以上に苦戦を強いられる。
というのも、個人面接になると、必ずと言っていいほど、『留年理由』を聞かれるのだ。
特別な理由があって留年したなら企業側も納得してくれると思うのだが、『単位が足りなかった』という理由ではなかなか受け入れてもらえない。
だから大学時代サボっていたなりに、前向きな留年理由を面接では答えるのだが、留年理由に限って深く突っ込まれたりする。
企業は『留年』をネガティブな要素としてみている。
だから面接官からくる質問も、自然とネガティブな内容になっていき、しまいには面接そのものがネガティブになってくる。
結果として、あまり良い面接にならないことが多い。
私は受けたすべての企業で個人面接になった途端、留年について深く突っ込まれた。
もっと言えば、途中から留年の話しかしていないことも多かった。
留年している時点で、就活の面接においては不利な状況に置かれることは間違いない。
口が上手い人なら乗り切れると思うが、そうでない方は苦戦を強いられることは覚悟した方が良いだろう。
新しくバイトを始めると新人なのに周りより年上で気まずい
就活を機に今までのバイトを辞め、内定が出てから卒業旅行の資金を貯めるために新たなバイトを始める人もいるかと思う。
大学4年生であれば何の問題もなく溶け込めると思うのだが、留年した場合、少し話が変わってくる。
人によっては気にしないと思うのだが、私は自分が留年していることに少し劣等感を持っていた。
留年している自分に劣等感を持っているのではなく、留年している自分がどう思われているかという劣等感。
バイトを始めると、自分より年下の人がベテランになっており、年下の人に理不尽なコキの使われ方を経験した。
私が選んだバイト先が良くなかったのかもしれないが、年下のフリーターにこき使われることや、周囲の気遣いが少し気になってしまった。
もう留年はできないという危機感
1留の時は、両親に許してもらえることも多いが、2留ともなると、さすがに両親も学費を払うことを渋ると思う。
1留して卒業ができなければ、実家がお金持ちでない限り、学費を自分で払うか、大学を辞めるかという決断を迫られる可能性が高い。
さらに学生本人としても、2留となると、大学生である自分が恥ずかしくなってきたり、大学に通うことがアホらしく感じてきたりして、本格的に大学をサボり始めるという悪循環に陥りうる。
留年生なりに、このことは自覚できている人が多いため、「2留はできない」という危機感が強く、特に後期の試験期間から卒業通知が来るまでは落ち着かない時間を過ごすこととなり、精神的にあまり良くない。
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講義のレジュメは自分でなんとかするしかない
留年すると、友人たちは就職し、頼れる人がいなくなってしまう。
今まではテスト前に友人から出題範囲を聞いたり、レジュメを借りてコピーしたりすることができたのだが、留年すると、それらのことができなくなってしまう。
そのため、自分で毎週律儀に抗議に参加し、真面目に授業を受けることが今まで以上に求められるようになってくる。
今までこれが出来ていなかったが故に留年という結果を招いているのに、急に真面目に講義を受けることは思っているよりも難易度が高く、続けることが難しいのだ。
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実際に留年を経験して、伝えたいこと
一緒に留年した友人がいると心強い
留年してしまうと、大学に行っても友人がいなくなり、急に孤独を感じるようになる。
大学に行っても何も楽しさを見出せなくなるのだ。
それでも卒業するために、毎日通うモチベーションを保つためには、同じく留年した友人を見つけることが重要だと思う。
大学4年間の間はとりわけ仲が良くなかったとしても、留年を機に距離が縮まることもある。
私は同じクラスに一人、留年した友人がいた。
今まではほとんど会う機会がなかったが、留年してからは頻繁に会うようになり、ご飯を食べに行ったり、春休みには一緒に旅行へ行ったりした。
単位の相談などもよくしていた。
大学に行っても孤独で、心が折れそうになりながらも、しっかり通うことができたのは、一緒に留年した友人のおかげかもしれない。
こういったことがあるので、今までは顔見知り程度だった人でも、同じく留年している人がいたら、仲良くすると良い。
就職に関してはなんとかなる
留年してからの就活は確かに苦戦を強いられたが、決して内定をもらうのが無理ではない。
特に最終面接に進むまでは、企業側も、履歴書をそこまでよくチェックしていない。
実際、エントリーシートの段階で落ちたことはほとんどなかった。
就活でよく言われる、熱意のようなものを見せることができれば、留年しようが内定は得られるということを知ってほしい。
私は、留年生など門前払いされそうな金融業界に内定をもらうことができた。
だから、留年したからといって、目標を下げる必要はないし、興味を持った会社を他の現役生と同じように受けても問題ないはずだ。
労働以外の生き方も考える時間と、実践する時間が持てることは就職してからも役立つ
留年しようが、一流の大学を出ようが、『就職』という選択をした時点で、同じスタートラインに立った、労働者になることに変わりない。
逆に、高校時代も真面目に勉強して現役で大学に入り、難なく大学を卒業していく人は、案外社会のレールの沿った生き方以外を知らなかったりする。
多くの人はストレートに就職へのレールをただ進むだけであり、留年した人はレールから外れたものとみなされて、クズ扱いされる。
しかし、留年したからこそ見えてくる世界があるということを知ってほしい。
周りの同級生が、あくせく働いている中、留年したあなたは平日昼から旅行に行ったりできる状況に対してどう思うか。
優越感を感じないだろうか。
同級生が労働で消耗している状況がわかると、「自分はああなりたくない」とか、「他の手段で生計を立てたい」と思えるようになってくる。
そして、留年している間は、躊躇せず取り組むことができる。
私の場合は株と音楽であった。
「もっと軌道に乗せる努力をすれば」という後悔は少しあるが、これらの経験から、『自分の力で稼ぐことができる』ということを学ぶことができ、就職した今でも役立っていると思う。
というのも、実際に就職してみて、『労働は良いものではない』と感じているから。
いつまでも会社での労働に苦しんでいる生活を続けるのはやめて、『いずれは自分個人の力で生きて行く』という目標が持てるようになった。
これは留年していなければ考えつかなかったことかもしれない。
留年したことに後悔はない
無事大学を卒業したから思うことかもしれないが、私は大学を留年してよかったと思っている。
ストレートで卒業して、就職したとしても、それは結局生きられる時間が1年短くなったのと同じ。
そして、『自分の力で稼げる』ということを知らずに生きることになったかもしれない。
就職したら不自由になることはわかっているのに、不自由な身になることを急ぐ必要は全くないと思う。
そして10年もすれば、あなたが留年したことなんて誰も覚えていないだろう。
留年したからといって、決してマイナス面ばかりではない。
むしろあなたなりの生き方を見出せる期間が1年伸びることは幸せなことだと思ってほしい。
留年したことをバカにしてくるレールのしたがって生きているだけの思考停止の人たちを見返せるよう、留年したからこそ得られる貴重な経験をしてほしいものだ。
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